白い巨塔(田宮二郎版)
田宮二郎版・白い巨塔の第10話まで視聴した。教授会の決選投票でからくも勝利したところである。原作を読んでいる訳でもなく、放映時に見たわけでもないので、結構楽しめる。話の展開や演技とは関係ない話ではあるが、10話で里見助教授が研究室で使っていた卓上の機械式計算機が気になって調べてみたところ、型名がContex-10で、デンマーク製のものだった。1957年に発売開始され、日本には恐らく1960年ごろあたりに輸入されたものらしい。このテレビドラマが放映されたのが1978年なので、日本でもカシオなどから大変コンパクトな電卓が発売されており、世の中に普及している頃である。と言うことは、里見助教授がかなり旧式の機械式計算機を大事に使用していることを表現する小道具でもある。彼の人柄の一端を描いたものであろう。40数年前のドラマを見るためにはこんな所にも気を付けて見ないと、演出上の細かい表現は理解できないようだ。もはやこのドラマは古典に近いのか?